

Hpnotiq
:2003.10.25:食品
流行の元を特定することは難しい。誰がつくったのか、何が理由で流行っているのか。そんなモノや事象を追っていると、面白いストーリーが出てくる。今回紹介する新しいお酒はまさにその代表例かもしれない。
アイス・ブルーという言葉がピッタリくる色のお酒、それが「Hpnotiq(ヒプノティーク)」である。ウォッカ、コニャックにフルーツジュースがミックスされ、味は芳醇(ほうじゅん)かつ爽やか。カシスやピーチなど単一の果実の味を出すことが多い従来のフルーツ系リキュールとは異なり、様々なトロピカルフルーツが使われているので、複雑なテイストが楽しめる。ストレートやロックで飲んでもいいが、味に強すぎる癖がないのでカクテルとしてアレンジしてもおいしい。
ヒプノティークがホットなお酒になった経緯はきわめて面白い。すべては、ニューヨークに住む1人の若者から始まる。
元プロテニス選手というユニークな経歴を持つ28歳のラファエル・ヤコビーは、ニューヨークで母国グルジア共和国のワインの輸入業を営んでいた。あるとき彼は、フランス・シャランテ地方に伝わる、とあるお酒を商品にしたらどうだろうと考えた。それはコニャックとフルーツジュースをミックスしたお酒。商品としては存在せず、レシピはそれぞれの家庭で親から子に伝えられている“封印された”お酒だ。
ワインビジネスに限界を感じ始めていたと同時に、この知られざる酒に確信を持った彼は、資金を捻り出してヒプノティークを創りあげた。その創作過程は、彼にとっては何もかもが挑戦だった。
コニャックやウォッカは原産国フランスで調達しなければならず、その一方でブレンドするフルーツジュースの素材選びや加工方法も考えなければならない。なにしろ商品として実在しない酒だ。比較の対象がないまま、最高のレシピを探して試行錯誤が続いた。
ヤコビーがたどり着いたのは、プティット・シャンパーニュ、ファン・ボア、ボルドリの各コニャックを合わせて熟成させ、蒸留を3度重ねたウォッカとフレッシュフルーツジュースをそれに加えるというレシピ。もちろん詳細は門外不出だ。彼はまた、このお酒にヒプノティークという名前をつけ、曇ったガラスの向こうにアイスブルーの液体が透けて見える洒落たボトルデザインも考えた。
完成したヒプノティークは、原料調達と品質維持のためフランスで製造されアメリカに輸入されることになり、2001年終わりから販売が始まった。ヤコビーは音楽業界で働いていた友人にPRを担当してもらい、他の友人には販売協力を仰いだ。
ヤコビーと販売担当の友人は、ストリートレベルでの売り込みが重要と考えニューヨーク中のバーやリカーショップを足で訪れた。その一方でPR担当の友人は、ヒプノティークを各種イベントで使ってもらっうよう交渉を進めた。
“草の根運動”的にヒプノティークがバーやイベントで扱われるようになると、すぐ反応した人々がいた。ラップやヒップホップアーティストである。不思議な色のカクテルは、彼らの間でCOOLとみなされたのだ。中でもファボラスは、アルバム「スィート・ドリームス」で4曲の詞にヒプノティークを登場させ、ミュージックビデオでも小道具として使用するなど大ファンになった。
こうなると話は早い。ニューヨークのストリートからヒップホップアーティスト経由で人気に火のついたヒプノティークは「セックス&ザ・シティ」などのドラマにも登場し、“現象”とも言える流行り方をするようになった。
ヒプノティークの人気が全米規模になるのを見定めたヤコビーは今年1月、ヒプノティークの製造・販売の権利を全米で最大の家族経営蒸留所であるへブン・ヒル・デスティレリーズ社に譲り渡した。現在ではヒプノティークは同社から発売されている(アメリカでの価格は750mlで約$25)。
ヒプノティークは日本でも2004年1月中旬、イー・エス・ジャパン(株)から発売される予定だ。わざわざ東海岸まで飛ぶ必要はない。ニューヨークのストリート気分を、日本のヒップなバーでぜひ味わってもらいたい。
ヘブン・ヒル・デスティレリーズ社ヒプノティークサイト
http://www.hpnotiq.com
イー・エス・ジャパン(株) サイト
http://www.esjapan.com



飲みました。ヒプノティーク。ロックで飲んでて、気づいたらボトル半分空いてました。おいしかった。もっと飲みたかったんだけどカクテルにしようと思い止めました。フルーツリキュールは普通すごく甘いのでそんなにたくさん飲めないんですけど、ヒプノティークは甘さがキツくないのでついいっちゃいましたね。
ヒプノティークは、カクテルとしてはミモザ、マルガリータ、マティーニなど色々なアレンジが可能です。「場所にもよるけど」とヘブン・ヒルの担当者さんが前置きした上で教えてくれたアメリカでの人気カクテルは、コスモポリタンとマティーニ。ウェブサイトのレシピに載ってる「インクレディブル・ハルク(超人ハルク)」なるカクテルでは、ヒプノティークとコニャックを、グラスに同量レイヤリングしてステアすると色が緑に変わるとか。試してみようっと♪
ところで、今回一番不思議に思っていたのは、ヒプノティークの色はどうやって出しているのかということでした。ブルーハワイみたいなどぎつい色じゃなくて、ホントにアイスブルー。私はアラスカで見た氷河の色に似てるなと思いました。さて正解は?ナンと「ブルーベリー」。えええ!!ちょっとびっくりです。






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Courtesy of Heaven Hill
Distilleries, Inc. |
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