

Tokyo Bay
:1998.11.09:ファッション
レトロ調のリスト・ウォッチやサングラスを発売して、最近、アメリカの様々な雑誌で取り上げられているブランドがある。この会社はTokyo Bay。“Tokyo”という言葉を社名として選んでいることでピンと来る人がいるかもしれないが、実は、2人の経営者のうち1人が日本人である。
Tokyo Bayのプロダクト・デザインは、オーナーであるドリス・アイザックさんとジュン・コバヤシさんが手がけている。ジュンさんは1970年代に内田裕也さんのバンド「フラワー・トラベリング・バンド」でベーシストをしていたという経歴の持ち主。カナダのバンドに招待されてトロントで公演を行ったのがきっかけで、トロントに住みはじめた。バンドを辞めてから元々興味を持っていたレザークラフトやデザインをやりはじめ、さらに日本のギフト商品の輸入販売ビジネスをはじめた。その後、同じくカナダでセラミック食器の会社を持っていたイギリス出身のドリーさんと知り合いになった。それから長い間音信不通の時期があったが、再会した時に、パートナーとして事業を興すことになった。
創立当時はアメリカやカナダのトレード・ショーで、商品を数点並べるだけの小さな会社であったTokyo Bayだが、現在では大手デパートにも商品が置かれるようになった。そのほとんどはアメリカ国内である。ジュンさんによると「カナダよりもアメリカの方がマーケットの動きが面白いから」アメリカに重点を置いてセールスを行うようになったそうだ。当初は、サングラスとリスト・ウォッチに商品を集中させていたが、現在では卓上に置くミニ・クロックも販売、来年春頃には壁掛け時計なども発売する。その他、Tokyo Bayはドールハウス、ブリッチーズ、トッド・オールダムなどのカスタム・デザインも手がけている。
ジュンさんには、いわゆるデザインや美術関係のバックグラウンドはない。しかしTokyo Bayの、レトロチックでいながらコンテンポラリーなプロダクト・デザインは、「ぜんぶ感性で描いています」というジュンさんのアイデアによるものである。イギリスでファッション・デザイン、イラストレーション、インテリア・デザインを学んだドリーさんとは対照的だ。
さて、気になる値段の方だが、Tokyo Bayのリスト・ウォッチはデザインの割に信じられないほど安い。時計類は約16ドル〜60ドル、サングラスは6ドル〜12ドル程度である。西海岸に多く支店を持つFred Segalが一番多くの種類を扱っている。



アメリカの雑誌でも小物やギフト商品の紹介ページというのは沢山あって、Tokyo Bayの製品も最初はそこで発見しました。「なんでアメリカの商品なのにTokyoってついているのかな?」と思ったら、実は日本人が経営者の1人だったと聞いてビックリしました。そこで、香港へ出張されるという忙しいスケジュールの時間を割いて頂き、ジュンさんにお話を伺いました。
ジュンさんは、インタビューの中で、海外でビジネスをしていく上で大変なのはコミュニケーションだとおっしゃっていました。旅行や留学といった「一定期間を経た後日本へ帰る」というカタチで海外に触れのとはまた違い、ビジネスを行うのは並大抵な精神力(!?)ではつとまらない、と思います。私自身も海外で自分の会社「ワシントン・ハッピー・ジャーナル」を興していますので、ジュンさんのお話に深くうなずくことが多くありました。
ところで、Tokyo Bayのリスト・ウォッチはすっごーくキッチュでカワイイです。一番種類が沢山揃っているのは、西海岸に多く支店を持つデパート「Fred Segal(フレッド・シーガル)」だそうなので、サンフランシスコあたりに旅行で来たら、ぜひ寄ってみて下さいね。






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